重賞で勝てないディープインパクト産駒
昨年のリーディングサイアーでもあるディープインパクトですが、その産駒が強そうで弱いのです。昨日の二つの重賞では全く良さが見えず人気馬たちは惨敗していました。BC-indexが上位になりやすいこの産駒の傾向をもうそろそろ把握しなければなりません。
ディープインパクト産駒は現3歳で3代目となるのですが、あの大種牡馬サンデーサイレンスと比較してみます。初年度産駒数(血統登録数)はサンデーサイレンスが61頭、ディープインパクト産駒は137頭でした。サンデーサイレンス初年度産駒には重賞を2勝以上した馬がマーベラスサンデー、ダンスパートナー、フジキセキ、ジュニュイン等、8頭もいました。ちなみに重賞勝ち馬は12頭です。ディープインパクト産駒の初年度産駒で現時点で重賞を勝っている馬は11頭いますが2勝以上している馬はダノンバラードと昨日惨敗したドナウブルーの2頭だけです。昨日同じく惨敗したリアルインパクトもこの世代でG1安田記念を勝った時にはその将来性に期待を持ちましたがその後9戦して2着1回3着1回というパッとしない成績です。
ディープインパクト産駒の初年度産駒は現在5歳馬ですから当然今後重賞を勝ってくれるはずですが、前述したサンデーサイレンスの産駒に比べると見劣るように思えます。ただこれはサンデーサイレンス産駒と比較するからそう見えてしまうのであって、たとえばキングカメハメハ産駒の初年度産駒(現7歳)と比較した場合、登録馬は163頭とディープインパクト産駒より多かったのですが、重賞勝ち馬はたったの3頭しかいません。しかもその重賞勝ち鞍は全てG3です。キングカメハメハ産駒は2世代目にアパパネがおり重賞を5勝(全てG1)しています。ちょっと似ていますがディープインパクト産駒の2世代目にジェンティルドンナがいます。ともに牝馬3冠馬という共通点があります。2世代目の牝馬は走る!というジンクスでもできそうです。
ディープインパクト産駒のトータルの成績は勝率が15.8%と驚異的です。これが芝限定だと16.8%にもなり他の産駒に比べて断トツの好成績です。TARAGETを持っている人はメニューの「種牡馬戦歴」から「ディープインパクト」を選び「検索範囲」は「データがある限り・・」で検索してみてください。さらに「項目集計」で「クラス」を選択してみると産駒のクラス別の成績を見ることができます。(下表参照)
クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 |
---|---|---|---|---|---|
新馬 | 70- 50- 33- 153/ 306 | 22.9% | 39.2% | 50.0% | 67 |
未勝利 | 143- 100- 101- 607/ 951 | 15.0% | 25.6% | 36.2% | 78 |
500万下 | 99- 80- 55- 451/ 685 | 14.5% | 26.1% | 34.2% | 84 |
1000万下 | 38- 22- 22- 120/ 202 | 18.8% | 29.7% | 40.6% | 95 |
1600万下 | 10- 6- 6- 32/ 54 | 18.5% | 29.6% | 40.7% | 45 |
OPEN特別 | 20- 13- 11- 57/ 101 | 19.8% | 32.7% | 43.6% | 53 |
G3 | 17- 12- 18- 68/ 115 | 14.8% | 25.2% | 40.9% | 62 |
G2 | 4- 13- 10- 68/ 95 | 4.2% | 17.9% | 28.4% | 23 |
G1 | 8- 8- 9- 55/ 80 | 10.0% | 20.0% | 31.3% | 83 |
障害 | 2- 1- 0- 9/ 12 | 16.7% | 25.0% | 25.0% | 63 |
重賞 | 29- 34- 37- 192/ 292 | 9.9% | 21.6% | 34.2% | 55 |
集計期間:2010. 6.20 ~ 2013. 2. 3
新馬戦と重賞の母数がほぼ同じなので比較してみます。新馬戦では22.9%あった勝率が重賞では9.9%に落ち込みます。半分以下になってしまうのですが、OPEN特別では成績を維持しています。上記の表は芝+ダート+障害ですが、芝限定にすると数値が替わってきます。傾向が顕著になります。
ディープインパクト産駒の傾向はその産駒のほとんどが楽に新馬未勝利を勝つ力が潜在能力としてあり、OPENまでは出世できる馬が多いが、圧倒的に強い馬はなかなかいない(現時点でジェンテルドンナ1頭だけ)。ちなみにキングカメハメハ産駒は新馬戦での勝率は8.8%ですが重賞での勝率は9.4%で、こちらは重賞成績の方が良いのです。
今年5歳馬になった初年度産駒がどのように活躍するのかあるいはしないのか、それによって重賞成績は変わってきそうな気もしますが、顔ぶれを見るとどうも期待がさほどもてません。3歳馬も確かころから活躍しそうな馬もいますが現時点でパッとしません。その意味で今週の共同通信杯や京都記念のディープインパクト産駒の走りが非常に気になります。
BC-indexが上位に来るディープインパクト産駒は、重賞レースでは評価を下げなければいけないのかもしれません。ちなみに重賞の単回値55は、どう買っても馬券では勝てそうにない数値だと思います。
BC-indexの先週の主な的中
BC-index上位3頭の馬券。(単勝、複勝、ワイド、馬単、3連単で4桁以上の配当)
<2/2・土>
東京05R 馬単3,800円 (1→2→_)
東京10R 単勝5,980円 (3→_→_)
東京12R 馬単1,360円 (2→3→_)
中京02R 馬単1,200円 3連単2,600円 (3→1→2)
中京03R 馬単3,610円 (2→2→_)
中京05R 馬単3,600円 (3→2→_)
京都01R ワイド1,440円 (_→2→1)
京都02R 馬単1,520円 (1→3→_)
京都07R 馬単2,420円 (2→3→_)
京都11R ワイド1,480円 (_→3→2)<2/3・日>
東京06R ワイド1,400円 (3→_→2)
中京01R 馬単1,130円 (3→1→_)
中京08R 馬単2,430円 3連単21,070円 (1→3→2)
京都06R ワイド1,770円 (_→1→2)
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